取組紹介

「希望の綿」ふくしまオーガニックコットンプロジェクト
特定非営利活動法人 ザ・ピープル
第2回グッドライフアワード
活動拠点:
福島県いわき市
WEB:
http://fukushima-oc.jp/
Facebook:
https://www.facebook.com/foc.project?fref=ts

取組の紹介

本プロジェクトは、東日本大震災後に福島県いわき市において、福島第一原子力発電所事故による風評被害・後継者不足等により農業を営んでいくことが難しくなった畑をお借りして、環境に配慮した方法でコットンを栽培しています。地元だけでなく述べ10,000人以上の援農ボランティアさんに支えられて、いわき市・広野町にある25か所の畑で在来種の茶綿を育て、さらに人形やタオルハンカチ等の商品を作るところまで行っています。

活動のきっかけは?

福島県いわき市という福島第一原発から30~70km圏内に位置し、双葉郡からの避難住民、原発作業員が多く流入する特殊な状況の中、風評被害で多大なダメージを受け一気に将来が不透明に陥った農業に対して、市民発でみんな一緒に復興を成し遂げていこうという想いで始めています。「希望の綿」として、被災地でみんな一緒に栽培に関わる事が出来たらいろんな壁を乗り越えられると信じて長い目で見て活動しています。

問題解決のために取り組んだ方法

多少なりとも原発事故で汚染され苦しんでいる場所で、今までの農業や社会に対するオルタナティブとして有機栽培で、また今では自給率0%台という綿を新たに栽培していくという確実性が不安定な活動を展開しているが、つながりを大切にし知恵を募り、多くの協力・賛同を得られています。地域外からのボランティアに対しては、この地域の現状・人を目で見て感じていただける機会も提供し、定期的な交流やファン作りに寄与しています。

今までの成功のポイントは?
  • がれき撤去等の重作業が終わり、ある程度落ち着いた段階からでも福島の被災地支援をしたいという多くのボランティアニーズ、復興の状況を見ていきたいという方々を巻き込める受け皿として機能しています。
  • 栽培1年目の2013年度は15か所の畑で300kgの収穫、昨年度と今年度は多くの協力を得て25か所の畑で900kg近くにまで増やすことができ、商品の一つである人形作りも市内の仮設住宅の女性の仕事として成り立っています。
  • 地域内の学校12校でも綿の栽培学習が広がっているのと、地域外の学校や種付き商品購入者によって綿の栽培の輪が全国各地に拡大、綿を栽培しながら福島に思いをはせ、できた綿を送るという循環ができています。
プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

現在は加工商品としてTシャツ、タオルハンカチ、手拭いがありますが、栽培している茶綿は毛足が短いという性質、収量がまだ少ないことから本プロジェクトによる綿は布地の5%になっています。収量を増やすのはもちろん、地域内で糸を紡ぎ、織り、編みを行う体制を整え、本プロジェクト100%の綿でできた商品作りも段々とやっていきます。また、地域外からの関心を保ちながらも地域住民の巻き込みにも力を入れ、自立化を進めます。

プロフィール

身近な生活環境改善の活動を実践しようと平成2年に設立し、古着リサイクルの実践活動と障がい者福祉・海外支援・社会教育・まちづくりなど無関係に思われる活動を連携させながら、住民主体のまちを住民自身の手により作り出す運動として展開。東日本大震災時には、市社協との協働で小名浜地区災害救援ボランティアセンターを立ち上げ、8月には同地区復興支援ボランティアセンターと改組、平成25年いわき市より市政功労賞を受賞。

実行委員会からのコメント

被災した農家・震災の影響で避難している住民が連携して、それぞれ収入を得ることができ、経済的に自立できる仕組みを持った素晴らしいプロジェクトです。綿の生産・加工・販売を通して、このプロジェクトに参加する人たちそれぞれが、経済的に自立することや、新たな生き甲斐・居場所を見つけることが期待されます。ボランティアなど多くの関係者の支援を受けて綿をつくっていること、参加したボランティアにも生の復興の状況を知ってもらうことなど、たくさんのメリットがあるプロジェクトであると感じます。「希望の綿」という言葉どおり、今後、支援者が増えていくことで、もっと多くの綿が生産できるようになり、新たな産業として、地域に根付いていくこと期待しています。