取組紹介

鳥獣害問題解決策としての狩猟肉利活用
株式会社椿説屋(ちんぜいや)、大分狩猟肉文化振興協議会、各処理施設
第1回グッドライフアワード
活動拠点:
大分県大分市
WEB:
http://chinzeiya.com/

取組の紹介

「狩猟肉(猪や鹿)の利活用を推進することにより、主に里山で問題となる鳥獣害問題の解決策とし、捕獲〜処理/加工〜流通の各領域で地域に雇用を創出し、また全国的に新たな食文化を提案する。」

現在、増え過ぎた猪や鹿などが、収穫前の畑、森林の樹皮や芽、希少な高山植物を食い荒らす、乗用車と衝突するなど、農林業被害、自然のバランスを崩す、人的被害などを発生させています。
これまで、捕獲においては捕獲報奨金を出して推進する、狩猟肉の活用においては処理施設を作り食肉利用を可能にする、などの努力がありましたが、商流が構築されていないため、実際には処理施設は有効に稼働せず、捕獲された猪や鹿が食肉利用される割合は僅少(捕獲頭数の5%以下)にとどまってきました。

商流が構築されない原因は、買い手側(消費者含む)の需要がしっかりと喚起されていないこともありましたが、供給&流通体制が整っていないことが大きいと考えられました。例えば、個々の処理施設で生産される狩猟肉の規格、品質、衛生管理にばらつきがある、生産量に季節変動が大きい、営業力が欠如している、などです。

そこで、当社椿説屋は、大分県をはじめとする九州各県の処理施設を取りまとめる「卸」として、規格統一、品質統一、衛生管理の向上、供給量の確保を行い、都市圏への流通を実現させる事業を始めました。処理施設を集めた協議会を設立し、その活動を通じて処理施設のレベルアップを図っています。

今般、大手食品会社との取引を実現させました。これにより捕獲のモチベーションを上げ、処理施設の稼働状況を改善し、全国へ狩猟肉を食する新たな文化を発信していきます。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

需要者側には、安定供給、安心出来る品質の担保を実現していきます。そのため、仕入先処理施設を九州圏内に拡げ、かつ各処理施設には処理技術、衛生管理の指導を行ないます。
生産者側には、捕獲・解体処理などの各段階で適切な利益を還元します。それらのために、消費者への狩猟肉PRを営業活動を通じて行ないます。

実行委員会からのコメント

農作物へ甚大な被害をもたらす鳥獣害問題は環境省としても取組を強化している分野です。鳥獣害被害解決のための循環型狩猟肉産業は、里山の多様性維持や農業生産性向上に大きな貢献となると思います。今回の応募を通じて、都心に住む人々にも広くこの問題を知ってもらいたいと思います。