取組紹介

ツバキを守って島おこし ~島の宝を活かした持続可能な地域振興~
東京都立大島高校 農林科
第5回グッドライフアワード
活動拠点:
東京都大島町
WEB:
http://www.osima-h.metro.tokyo.jp/

取組の紹介

本校のある伊豆大島は、ヤブツバキ約300万本が自生する椿の島。近年は観光客の減少と過疎化・高齢化が大きな課題になっている。ヤブツバキの里山も放置林化し、荒廃が進んでいるが、ツバキは花だけでなく材も実も利用でき、捨てるところがないと言われる有用植物。私たちは以下のようなツバキを活用する取り組みをしている。
①国際優秀つばき園の活用:本校椿園は2016年2月、教育機関として世界初の「国際優秀つばき園」に認定された。生徒による椿ガイドは好評を博している。今年1月には小池百合子都知事もご案内した。
②関係機関との連携:地域の業者と連携した椿油づくりや、東京工業大学と連携した椿炭の研究(伊豆大島椿炭プロジェクト)、日本ツバキ協会や地域のNPO法人との連携を通じて、伊豆大島のツバキの魅力を発信している。
③環境保全:林地の保全ボランティア活動を通じて、地域の里山を整備・再生し、炭や油の原料を確保している。

活動のきっかけは?

本校椿園は2016年2月に「国際優秀つばき園」に認定された。2013年10月の土砂災害からの復興と観光振興を目的に、東京都立大島公園椿園、民間の椿花ガーデンと合同で申請し、島内の産官学連携として注目され多くの人が関わる取り組みになった。認定後の2017年椿まつり来島者数は前年比約140%を達成。これを発展・継続させる形で、地域資源ツバキを活かす取り組みとして、関係機関と連携しながら活動をしている。

問題解決のために取り組んだ方法

私たちは本当に価値のある地域振興とは、「よそから持ってくるのでなく、その地域にあるものを徹底的に磨きあげること」だと考えています。だから、伊豆大島が誇る特産品である「ツバキ」を徹底的に活用します。具体的には「花」「椿油」「椿炭」です。「花」は椿園を活用します。ツバキの花は世界中で愛好されており、国内外から観光客を呼ぶことができるでしょう。「椿油」は大変高品質で化粧用にも食用にもなる油です。「椿炭」は高品質な炭として販路が開ける見通しがあります。それぞれ専門の方が地域にいるので、今後も連携を深めながら、地域の伝統産業を継承、発展させていきます。そしてこれらの産業の再生により、ヤブツバキの里山に管理の手が入ることになります。私たちの活動を伊豆大島の里山の再生、観光振興につなげることで、ツバキを通じて地域の人々を結び付ける役割も果たせると考えています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

2020年に世界ツバキ大会が日本での開催が決まっており、今年10月の英国王立園芸協会「The Garden」に本校椿園を含む伊豆大島のツバキが特集され、世界的にも注目度が高まっていくであろう。その中で花だけでなく油、炭など椿の産業や文化も国内外に発信していく。それは島の植生の多くを占めるヤブツバキの里山に手が入ることになる。この活動を環境の保全や雇用の創出、地域コミュニティの再生につなげていく。

プロフィール

東京都立大島高校は、東京都の離島である伊豆大島にある高校です。全校生徒数約120名、小規模ながらも地域に根ざした学校で、普通科と併合科(農林科・家政科)があります。校内にある椿園は教育機関として世界初・世界唯一のもので、卒業生には在校生が手作りのツバキのコサージュを贈るなど、伊豆大島の象徴といえる植物「ツバキ」を活かした教育活動をしています。農林科には野菜、草花、畜産、森林の四分野があります。