取組紹介

山川里海(やまかわさとみ)の体験作文新作狂言
やまかわさとみ事務所
第2回グッドライフアワード
活動拠点:
愛知県津島市

取組の紹介

木曽三川流域の小中学生対象に水源林~汽水域の保全活動(間伐下草刈・ヨシ植刈・生物,民話伝承調査・清掃)+体験作文セミナーを企画運営。(参加者:10年間で800人以上)
調査活動の集大成として、地域の歴史・文化・環境に根差した新作狂言を制作。プロ能楽師(狂言方・囃子方)と子ども達が共演する情宣活動に仕上げ、シンポジウムや式典アトラクションで上演。小学校の総合学習にも活用されている。(観客:4作品で5000人以上)

活動のきっかけは?

癌の余命宣告後、水環境保全に関心を抱き、セミナーやシンポジウムに参加するも、参加者が狭い関心層に限られることや、主催者が次世代を担う子どもへの啓蒙企画や人集めに苦慮する実態を知る。また、我が国が抱える現代の水辺問題(水源林の荒廃・都市河川の汚濁・外来生物の駆除や絶滅危惧種の保全・川の自然再生など)の実情を知るほど、無関心層や若いファミリーに向けて発信する草の根的な情宣活動の必要性を痛感した。

問題解決のために取り組んだ方法

できる限り多くの人材(行政・教育機関・研究者・地域の保全活動団体・神社氏子・老人会・ロータリー、ライオンズ、JCなど奉仕団体など)の協力を得て、子どもたちが安全な体験と正しい知識が得られるよう企画。プロ能楽師(狂言方・囃子方)の協力を仰ぎ、シンポジウムアトラクションとして話題性が高くわかりやすくユーモラスな情宣活動を制作。ロールプレイングとして学校など教育現場でも活用できるクオリティーに仕上げた。

今までの成功のポイントは?
  • 子どもの文章力・知的好奇心・コミュニケーション力向上を期待する「若いファミリーのニーズに応える」セミナーを企画した。
  • 「能楽の狂言」(ユネスコ無形文化遺産日本第1号認定)は、不変の真理を突くお笑い短編コントとして技芸の型や伝承法が確立しているため、環境問題と融合させて創作するとシンポジウムアトラクションンに適している。
  • 関係地域の行政機関・研究者・神社氏子・老人会・奉仕団体などのご協力と森林環境税などからの支援を受けながら継続した。岐阜県下の小学校の総合学習で目下6年継承されている。
プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

今後も木曽三川はもとより日本各地の河川流域で、水源林から汽水域までの水にまつわる民話伝承を調査し、祠や神社仏閣・城郭などを主なフィールドとして、小中学生対象の「体験作文セミナー」と「郷土狂言の制作上演」で水環境の保全を啓発していきたい。流域の物産販売なども取り入れて上下流交流を促進し、子どもたちの郷土愛を育て、現代の水辺問題の解決に貢献できる人材育成に貢献したい。

プロフィール

作 家
やまかわさとみ体験作文主宰
木曽三川子ども狂言クラブ総合プロデューサー
【作品】
 名古屋城本丸御殿復元記念狂言「夢つくり」テーマ:森の保全
 木曽三川子ども狂言「失せうろこ」テーマ:治水史跡と清流魚の保全
なごや堀川妖怪狂言「冥加さらえ」テーマ:都市河川の浄化
 名古屋開府記念狂言「轍」テーマ:水辺の都市創造  
【賞】
 清流ミナモ賞:岐阜県
 市民普請大賞入賞:土木学会
 河川功労者表彰:日本河川協会
 生物多様性日本アワード最終選考

実行委員会からのコメント

水環境保全が文化活動・教育活動とうまく連携し、多様な参加者が集っている良い取組だと思います。環境への関心が薄い層への発信を心がけ、地域にある自然や文化を使い、川の保全活動だけでなく狂言という文化活動もあわせて行っている点が高く評価できます。環境への関心が薄い層への発信方法の一つとして今後も活動に注目したいと思います。