取組紹介

クロマツお助け隊! 東北に白砂青松をもう一度 「海岸林再生プロジェクト10ヵ年計画」
公益財団法人オイスカ
第2回グッドライフアワード
活動拠点:
宮城県名取市
WEB:
http://www.oisca.org/kaiganrin/
Facebook:
https://www.facebook.com/OISCA

取組の紹介

東日本大震災で東北の海岸林は約3700haが被害を受けました。海岸のクロマツは、津波の力を減衰させる防波堤という役割だけではなく海の塩分や海岸の砂が風によって内陸に運ばれないよう、人々の手によって植えられ何百年も守られてきたものです。宮城県名取市の住民たちとともに100haの海岸林を再生させるべく、被災地住民の生計支援を兼ね、クロマツを種から育て、海岸に植える活動を行っています。

活動のきっかけは?

津波は海岸林を押し流しただけではなく、人々の生活、コミュニティのきずなをも壊してしまいました。復興=被災した人々がふるさとを再生し自立した生活を送れるようになるために、地域を守る生活インフラである海岸林を被災地住民が自らの手で再生することでコミュニティも再生できると考えました。

問題解決のために取り組んだ方法

まずは被災地住民との話し合いを経て農家を中心とする住民による組織を立ち上げ、全国からの寄附金で被災地住民の生計支援を兼ねたクロマツの苗木作りをスタートしました。また海岸林の重要性、被災地の状況への理解を深めてもらうために全国で活動報告会を行うほか、現場ボランティアの受け入れも行っています。

今までの成功のポイントは?
  • 初動が早かったこと。震災の6日後には林野庁に海岸林再生に向けた協力の申出書を提出し、国や県、市との協力関係を築くことができました
  • さまざまなセクターの参画を得られていること。地元農家は育苗、森林組合は植栽、全国のボランティアはそれを補完するといった役割を明確にすることで、それぞれが力を発揮して前進している
  • 雇用の創出。ボランティアではなく、仕事としてやりがいを持って被災地の皆さんがクロマツの育苗に取り組んでいます
プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

宮城県南部の海岸林は400年前伊達政宗の命によって造成され、震災前まで地域の人たちの手で守られてきました。何百年先まで続く海岸林づくりを目指しています。そのためにはプロジェクト終了の2020年以降も地域住民が海岸林を守っていく体制を整える必要があり、特に次世代を担う子どもたちの参画を得られるよう地元と連携していきたいと考えています。ただ、震災前に近い生活が戻ってきてからのことになると思います。

プロフィール

1961年に日本で誕生した国際協力NGO。“飢える人がいない世界?の実現で平和な世界に貢献すべく主にアジア太平洋地域で、気候風土に合った農業技術指導を行ってきました。また植林などの環境保全活動にも取り組んでいます。これまで約6千名の海外の青年が日本で農業を中心とした技術を身に付け帰国し、地域のリーダーとなって活躍しています。国内でも企業などとの協働で森づくり活動を行っています。

実行委員会からのコメント

津波により流された海岸林を復活するため、地域の住民が苗の世話などを行うことが、海岸林をただの防災林としてだけでなく地域の財産・誇りとして育てていくことにつながっているのだと感じます。途上国での活動を通して蓄積してきたノウハウが東北で活かされ、被災海岸林再生の代表的なプロジェクトの一つとして位置づけられることで、復興のシンボルになっていくのではないかと思います。継続的に海岸林を育てていくことに参加できる体制がつくられていくことで、地域の財産として海岸林が大切にされ、地域に受け継がれていくこと、期待しています。