取組紹介

つなげよう段ボールコンポストの輪
八王子市立弐分方小学校
第5回グッドライフアワード
活動拠点:
八王子市、東京都

取組の紹介

小学4年生が環境教育の一環として、段ボールコンポストを使ったたい肥作りを行っている。今年で6年目となる。子供たちが、毎日交代で自宅から生ごみを持参し、段ボールコンポストへ投入、微生物の力を借りて発酵を体験する。毎日投入する生ごみの重さと、温度を測る中で子供たち自身が微生物の働きを知り、多くの疑問と気づきに出会う。そして、完成したたい肥は、学校の畑で大根を育てる時に使用し、収穫の喜びを得る。大根は、自宅に持ち帰ったり、全校の子供たちに給食として食べてもらったりと楽しく活用する。そして、そこで出た生ごみはまた段ボールコンポストにという循環に組み込まれることで、小さな地球の循環についての気づきとなる。一連の体験で、地域の方や農家の方の協力を得て、地域のつながりにも感謝する機会となる。年度末には市のイベントで、子供たちが自分たちの学びを市民に向けて発表し、ゴミの削減について役立つ喜びを経験する。

活動のきっかけは?

八王子市の資源循環課が、生ごみの削減のために段ボールコンポストの普及に取り組んでいることを校長が知り、学校を通して家庭に広めることを提案した。作ったたい肥の活用として、農協が行っている学校農園がよいと考え、八王子市、農協、弐分方小の連携組織を作った。

問題解決のために取り組んだ方法

目指すビジョンとして、毎年第4学年に環境教育を行うことで、本校を卒業した子供は全て、ゴミの削減に関心を持ち、自分にできることを知り、実際に行動に移すことで社会を変えられるという考え方を育てたい。それは自分たちの住むこの地球を持続可能な社会へとつなげる活動となる。
具体的な達成方法として、市の専門家をゲストティーチャーとして招いて段ボールコンポストの指導を受ける。地域の農協と連携して農業の指導を受ける。学校では体験から学んだことを調べ学習としてまとめて発表の準備を行う。市の環境イベントに協力して子供たちに活躍の場を作る。など地域・学校・行政で子供たちに関わっていく。校長や教員が異動で変わっても、システムとして確立させて継続した指導にしていく。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

今後地球温暖化防止等、環境に対して取り組もうとしたときに、自分たちで、ゴミをなくことができたという経験から、自分たちにもできることがたくさんあるはずだと考え、具体的に行動に移せる主体的な市民に育てたい。また、子供の活動を地域や行政とともに行うことで、それぞれのつながりを強めて、子供を中心とした地球にやさしい街づくりにつなげていきたい。

プロフィール

弐分方小学校は全校401人12学級の学校である。
6年前から「役に立つ喜びを知る子」という教育目標に向かって、特別活動を教育活動の中心に置いて教育活動を行っている。その結果、全国的にもトップクラスの自尊感情をもつ子供たちであり、国内外からの多くの視察を受けている。特色ある教育活動として、第4学年は環境教育を行っている。第5学年は環境問題を自分たちで劇にして特別活動の一部である学芸会で発表も行う。