- 活動拠点:
- 岐阜県恵那市
- WEB:
- http://school.gifu-net.ed.jp/ena-ahs/
本活動は、中国野菜の空心菜の栽培によりダム湖や名古屋市の河川の水質浄化、さらには津波被災地の復興支援などを目的に取り組んでいる。岐阜県恵那市の阿木川ダム湖で発生したアオコを防ぐために、 2006年より浮島での空心菜栽培を考案し活動している。名古屋市堀川でも空心菜の栽培を行い、空心菜が汽水域で塩分を吸収しながら生長することを確認(2010年)。津波被災農地で空心菜栽培に取り組み、仮設住宅での野菜苗の配布(2011年)。カンボジアでのお茶作り指導なども行った(2009年)。生徒はこれらの活動を通して社会貢献の意識が向上し、実践力を身に付けている。
阿木川ダム湖において、2003・2004年に大量のアオコが発生したことが活動のきっかけである。9月ころダム湖に大量のアオコが発生し、湖面全体が緑色に染まった。水環境保全のために何か活動できないかと考えていたところ、ダム湖の水を上水道に利用する恵那市と、ダム管理所、本校の3者により2005年より阿木川ダム湖の水質浄化活動によりアオコ発生を防ごうと活動が始まった。
地域環境問題を生徒の力で解決させること、生徒が自主的かつ主体的に考え行動し、実践力を身につけることを意識し活動している。この活動では、まずは環境問題への気付き、次に環境改善に向けて具体的な改善方法を考え、実施することができるかどうかが重要であったが、様々な生徒のアイデアの中から浮島での野菜栽培にたどり着き、実際に浮島での野菜栽培に取り組み、アオコ発生を防ぐことができ、生徒の大きな自身につながった。活動は14年目となる現在も、国内外で開発と改善活動に取り組んでいる。
今後も、阿木川ダム湖での水質浄化に継続的に取り組み、アオコ発生を防ぎ水環境の保全に貢献してゆきたい。また国内国外の河川や湖沼の水質保全に役立てていただけるよう情報提供をさらに進め、それにより各地で「汚れた水」という「負の価値」を、「栄養分の豊富な水」という「正の価値」への意識転換が図られれば、一層の貢献ができる。空芯菜栽培による水質浄化の他、食糧支援や加工品製造販売による経済支援など、途上国での支援活動にも大きく貢献できないかと考えている。
プロフィール
昭和41年に岐阜県恵那市に設置され、創立52年目を迎える農業高校である。4学科あり、食と植物の生産、食品分析と食品加工、森林管理と土木、フラワーデザインと福祉などについて、スペシャリストの育成を目標に、教育活動に取り組んでいる。各科が特色ある活動に取り組み、世界らん展での最優秀賞受賞、栗殻の有効利用、空心菜栽培による水質浄化、園芸福祉活動等、地域とともに歩む農業高校として地域で貢献している。




