取組紹介

官民出資の自治体新電力で再生可能エネルギーを地産地消
ローカルエナジー株式会社・鳥取県米子市
第6回グッドライフアワード
活動拠点:
鳥取県米子市
WEB:
http://www.lenec.co.jp/
Facebook:
https://www.facebook.com/lenec.co.jp/

取組の紹介

当社は、鳥取県米子市の地方創生総合戦略の施策の一つとして、2015年12月に米子市と地元企業5社の出資で設立された自治体新電力です。
私たちは、「地方創生」とは地方の自立をめざすものであり、そのためには地域経済の自立が必要と考えました。
一方で、経済活動の源であるエネルギーは、ほとんどの地方で地域外に依存しています。例えば、全国で最も人口が少ない鳥取県において、年間1千億円程度の電気代が、地域外に流出しています。
この仕組みを変え、エネルギーの地産地消による地域経済の自立、そして地方創生の実現を目的に、当社が設立されました。
現在、地元の太陽光発電所(計6,527kW)、廃棄物発電所(計4,000kW)、小水力発電所(計150kW)、地熱発電所(計20kW)から電力を調達し、鳥取県西部の公共施設(395件)および一般家庭・民間企業(計7,365件)に電力を供給しています。

活動のきっかけは?

当社設立のきっかけは、再生可能エネルギーの視察として、鳥取県の有志がドイツを訪問したのが始まりです。
ドイツには、各都市に「シュタットベルケ」という公益企業が存在し、電気、ガス、水道、交通等の公共インフラを整備・運営していました。
少子高齢化が進む日本では、将来的に一人あたりのインフラコストが高まってくるため、民間的な発想で公共インフラを経営するシュタットベルケモデルを、日本で実現しようと考えました。

問題解決のために取り組んだ方法

当社の企業理念は、“エネルギーの地産地消による新たな地域経済基盤の創出”です。エネルギー消費による地域外への資金流出を少しでも止めることをめざしています。
その理念を達成するため、6つの事業領域を設定しました。「①電力小売卸売事業」「②地域熱供給事業」「③電源熱源開発事業」「④省エネルギー改修事業」「⑤次世代エネルギー実証事業」「⑥視察受入/コンサルティング事業」です。まずは、電力事業で安定的な収益基盤を構築し、その後、事業領域を拡大する計画です。
あわせて、人材も重要な地域経済基盤の一つです。したがって、教育活動にも力を入れています。
地元小学校の社会科見学や地元高校での環境講演会、幼稚園の保護者や公共施設の施設管理者への勉強会、自治体等の視察や取材の受け入れ等を行うことで、再生可能エネルギーを地産地消することによる環境、社会そして経済的な価値を、当社の事例を通して広くPRしています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

ドイツのシュタットベルケでは、変動する再生可能エネルギーを上手に使うため、電力を消費する施設に蓄電池やガスコージェネ等を設置し、仮想の発電所として運転することで、エネルギーの地産地消を進めています。
当社では、地域貢献として避難所への蓄電池の設置を進めています。災害時に避難した際の非常用電源の役割を担いつつ、平常時には再生可能エネルギーを上手に使うための役割を担うモデルづくりに取り組んでいます。

プロフィール

社名/ローカルエナジー株式会社
資本金/9,000万円
設立/2015年12月21日
役員/代表取締役 加藤 典裕、常務取締役 森 真樹、取締役 並河 元、取締役 三輪 昌輝、取締役 中村 栄治、監査役 入江 道憲
主な出資者/株式会社中海テレビ放送、山陰酸素工業株式会社、三光株式会社、米子瓦斯株式会社、皆生温泉観光株式会社、米子市、境港市
事業許可/小売電気事業者(登録番号A199)

実行委員会からのコメント

自治体と地元の企業が連携して再生エネルギーによるエネルギーの地産地消に取り組み、環境面・経済面から地方創生に貢献している点を高く評価しました。このような先進的なモデルが全国に広がっていくことが再生可能エネルギーの普及や地域活性化に大きく役立つのではと思います。
また、廃棄物、太陽光、地熱、小水力という4つの再生可能エネルギーを組み合わせてバランスのよい利用が進められており、安定したエネルギー供給が可能になっている点も評価しました。今後のより一層の発展に期待したいと思います。
(炭谷茂委員)