取組紹介

世界初!環境にやさしい石けん系消火剤でインドネシアの森林を守る
シャボン玉石けん株式会社
第7回グッドライフアワード
活動拠点:
福岡県北九州市
WEB:
https://www.shabon.com/
Facebook:
https://www.facebook.com/shabondamasoap/

取組の紹介

森林・泥炭火災が深刻なインドネシアで、石けん系消火剤の普及に取り組んでいる。インドネシアは世界でも有数の森林保有国であり、焼き畑等が原因で森林火災および泥炭地火災が多発している。ヘイズ(煙害)による健康被害(保険衛生面)や飛行機の離発着への影響(経済面)、温室効果ガスの発生(環境面)などの問題があり、マレーシアやシンガポールなど周辺諸国にも影響を及ぼし、国際的な問題となっている。
泥炭火災とは、植物が十分に分解されずに堆積してできる泥炭層で起きる火災であり、地中でくすぶり続けるため水のみでの消火は難しく、長期化・広域化しやすいが、石けん系消火剤は地中深くまで浸透し少水量で素早く消火することができる。また、石けん系消火剤は、環境への残留性が低く、植物の生育に対する影響が低いという特長がある。
インドネシアの泥炭火災での有効性は実証できており、現在は現地での販売・普及を目指して調査を行っている。

活動のきっかけは?

1995年に起きた阪神淡路大震災では、消火栓や水道管の破損により、消火用水を確保できず、消火活動が難航した。この反省を踏まえ、より少ない水で効率的に消火可能な消火剤の開発が急務となった。海外では既に少量の水に混ぜる消火剤が発売されていたが、消火後に合成界面活性剤が残留し環境への負荷が懸念されていたことから、北九州市消防局から環境にやさしい石けんを使った消火剤の開発依頼を受けた。

問題解決のために取り組んだ方法

石けん系消火剤によって、インドネシアにおける森林・泥炭火災による森林消失およびCO2排出量を抑制することを目指す。重視する点は、①インドネシアの森林・泥炭火災に対する石けん系消火剤の有効性の理解、②現地での普及、である。当社では、JICA草の根技術協力事業および中小企業海外展開支援事業案件化調査を活用し、石けん系消火剤の技術実証および政府機関に対する市場調査を行ってきた。①については、石けん系消火剤がインドネシアの泥炭火災に有効であることが実証され、②については、環境林業省などの政府機関のニーズを確認することができた。しかし、森林地での有効性や定量的な環境性能などを実証してほしいとのさらなるニーズを見いだした。そこで、普及実証事業において、これらのことを実証し、社会的・経済的にも石けん系消火剤が有効であることを示す。その後、消防関係機関への現地展示会などを通じ、PRを行っていき、普及を目指す。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

石けん系消火剤を普及させ、世界中の森林火災を石けんの力で食い止めたい。海外で起きる森林火災は規模が大きく、長期化することもあり、大量のCO2排出や大気汚染、生態系の破壊、健康被害など様々な問題を引き起こす。これらの問題の解決に貢献するために、まずはインドネシアで石けん系消火剤の普及に取り組み、他国への展開を目指す。これは、SGDsの目標13「気候変動に具体的な対策を」達成に貢献するものである。

プロフィール

1910年に福岡県北九州市で創業し、1974年より無添加石けんの製造・販売を行っています。「健康な体ときれいな水を守る」という企業理念のもと、香料や着色料、酸化防止剤、合成界面活性剤、蛍光増白剤を使用していない無添加石けんにこだわり続けており、熟練の職人が約1週間かけてじっくり丁寧に炊き込んで作っています。石けんの新たな可能性にも挑戦し、消火剤や感染症予防などの研究にも取り組んでいます。