取組紹介

銀寄栗といつまでも ~小さな和菓子屋の挑戦~
御菓子司 津村屋
第7回グッドライフアワード
活動拠点:
大阪府能勢町・吹田市
WEB:
http://www.osakamon.jp/process
Facebook:
https://www.facebook.com/osakamon/

取組の紹介

約8年前、大阪府最北部、能勢町(約8割が山林)の中山間地にある休耕地を借り受け、能勢町発祥 【銀寄栗】 の栽培を始めました。
収益効率が悪いため、担い手不足の中山間地。
当店が、栽培・購入・加工・販売までを一貫することで、これまで市場に出せなかった規格外の栗に高付加価値を付与し、収益性向上や人手不足解消の一助となっています。
当栗園内には、大阪府レッドリスト絶滅危惧種Ⅰ類に指定されている「キマダラルリツバメ」や、タガメ、
アカハライモリ等、希少生物の生息が確認されています。
百年先も彼らと共存すべく、農薬・化学肥料を使わず、店の残さも堆肥化して利用。
栽培当初から、銀寄栗を取り巻く現状の周知を目的として、ブログやSNSでの情報発信を行い、また、当店近隣都市部のお客様を対象に、自然観察会等、様々なイベントを定期的に開催。
作業ボランティアなど、里山保全に参加されるきっかけにもなっています。

活動のきっかけは?

約270年前、能勢町で生まれた銀寄栗。今でも高品質の栗ですが、生産量は減少の一途。
(平成2年~17年の僅か15年間だけでも2割減 ※大阪府発刊くりア・ラ・カルト6頁より)
害獣被害や異常気象等による、慢性的な供給量不足。増産へ向けて、生産者さんに相談したところ、「一番の原因は後継者不足、自分で栗を育ててみなはれ。」とおっしゃいました。
全てはこの一言から始まりました。2回断りましたが3回目で決意しました。

問題解決のために取り組んだ方法

銀寄栗栽培を中心とした里山保全で、最も課題としていることは、「これから百年先も続けられること」。
昨年、これまでの活動が地権者さんに認められ、園地の購入(約1.3ha)を打診されました。
小さな和菓子屋として、そこまで踏み込んでも良いものかと悩みましたが、経済活動として管理ができる当店がやらずして誰がやるのか?との思いから購入に至りました。
高効率化すべく、重機を使い、園地の拡大・作業道整備・水路の確保に取り組んでいます。
同時に、マンパワーを近隣の都市部から、里山部へ集める仕組みづくり(自然観察会や、収穫体験等)を、大学や役所等と連携し続けていきます。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

コンビニや大手資本の本格参入で、小さな菓子店の経営は、益々厳しくなると思われます。
同じく、中山間地での農業も、経済効率の悪さから、過疎化・里山崩壊が加速すると思われます。
「大量生産できない良いモノ」を少しずつ作り、価格競争に左右されない独自商品や独自体験が、明暗を分けます。
小さな菓子店と中山間地での農業、相互に補い合うことで、互いのブランド力向上、更には、里山保全への光が射すと信じています。

プロフィール

大阪府吹田市で和菓子一筋50年以上、地元の方々に支えていただいています。
先代が創業し、家族だけで営む、町の小さな和菓子屋です。
都市部のイメージが強い大阪。大阪産の食材を使った和菓子づくりを心掛けています。
創業当時から手作りの和菓子を、少しずつ。
当店の和菓子を通じて、大阪産農作物の魅力を感じていただければと思います。